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CSR活動

「ポレポレ基金」活動レポート (2012年1月1日~3月31日)カフジ・ビエガ国立公園における類人猿の保護活動と環境教育
(2012年2月~4月)

ポポフが活動しているカフジ・ビエガ国立公園は1980年に世界遺産に指定された場所で、約6000km2の熱帯林です。低地は標高600m、高地は標高3300mに達する山地で、多様な動植物相から成る生態系を有しています。

国立公園の周辺には6つの民族が居住し、伝統的な文化を営む中で様々な自然資源を利用して生計を立ててきました。しかし、長年続いた政治的混乱と経済の悪化で住民の生活は困窮を極めています。文字を読み書き出来ない人々は人口の70%を超え、現金収入が得られる仕事がないことが自然資源の過剰な利用に拍車をかけています。

自然の持続的利用に関する啓発活動と環境教育が、ゴリラを始めとする貴重な生態系の保全に不可欠なのです。ポポフはこの20年間、次世代へ貴重な自然資源を住民の財産として引き継ぐことをモットーに環境教育を実施してきました。今回はその活動を詳しく紹介しましょう。

チマヌーカ集団の子どもゴリラチマヌーカ集団の子どもゴリラ

シルバーバックのチマヌーカシルバーバックのチマヌーカ

環境教育

ポポフが経営している環境学級には、幼稚園、小学校、中学校があります。小学校は満6歳から6年間、中学校は12歳から6年間学び、それから専門学校や大学に行くもの、職に就くものに分かれます。中学校では林学や農学など実践的な学問を学びます。

ポポフは子どもたちが小さいうちから自然の大切さを学び、それを保全する心を育てるために、これら3つの学校の教育課程に環境教育を位置付けているのです。中学校の5年、6年では国立公園の側にある自然科学研究所や農業研究所に研修に出かけ、自然資源の保全や利用について学びます。こういった知識を身に着けた若い世代が増えれば、カフジの世界遺産が立派に保護され、ゴリラたちも平和に人々と共存できるようになるでしょう。

ミティ幼稚園と小学校では19人、アンガ中学校では11人の教員が子どもたちを教えており、それぞれ校長が1人ずつ、事務員と用務員が2人ずつ働いています。これらの活動は生徒たちの親からの寄付と海外からの寄付で賄っています。クリック募金による寄付もこれら教員の給料や教材の購入費に充てられています。

嬉しいことに、ここ数年アンガ中学校で学んだ生徒たちはすべて国家試験(大学入学資格試験)に合格しています。残念ながら専門学校や大学に進める生徒たちはあまり多くありません。それは、親たちに学費を払う余裕が無いからです。寄付金から学費を払えるようになり、成績が優秀な生徒は大学へ進学出来るようになりました。自然保護の仕事を希望し、レンジャーの見習いとして国立公園に雇用された生徒もいます。ポポフでは卒業生たちになるべく環境保全に関わる職に就いてもらうべく、さまざまな仕事を斡旋しています。

ミティ小学校で植林の大切さを教えるミティ小学校で植林の大切さを教える

アンガ中学校で学ぶアンガ中学校で学ぶ

苗木センターもそうした事業の一つです。カフジ・ビエガ国立公園は、公園の境界と畑地が接していて、緩衝地帯が無いのが欠点とされています。そのため、野生動物が畑地に侵入して畑を荒らしたり、住民が薪や建材を取りに公園に入ったりします。動物たちの食物にならず、住民が利用できる樹木を境界に植えれば、動物と住民との対立は軽減されます。ポポフの学校では生徒たちにその重要性を教え、ポポフの畑や苗木センターで実践的な教育を行い、卒業生に実際にその植樹の仕事についてもらっています。この3月までに苗木センターでは12万9千本の苗木を育てました。

また、ポポフは畑に作ったため池に成長の速いティラピアの幼魚を放して養殖しています。定期的に池の水を干して魚を獲り、生徒たちに配って不足しがちな動物タンパク質を補給しようという計画です。これには、主に中学校の低学年の生徒たちが参加しています。

3月8日には「世界女性の日」を祝ってポポフのメンバーの女性たちがポポフのTシャツを着て行進をしました。みんなでポポフのこれまでの活動を誇らしげに紹介し、村人から祝福を受けました。この際、ポポフが育てた苗木が各村の代表に配られ、中学校の6年生たちが自分たちの村に配られた苗木の育成に責任を持つことが約束されました。自然保護に関心のある若者たちが着実に育っていることを嬉しく思います。

ポポフの苗木センターポポフの苗木センター

3月8日の世界女性デーで行進したポポフの女性メンバーたち3月8日の世界女性デーで行進したポポフの女性メンバーたち