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CSR活動

「ポレポレ基金」活動レポート (2012年4月1日~6月30日)カフジ・ビエガ国立公園における類人猿の保護活動と環境教育
(2012年5月~7月)

今年、ポポフは創立20周年を迎えます。その活動は地域に根付き、ずいぶん多くの人々がポポフのことを知って協力してくれるようになりました。9月4日に記念式典を開催する計画で、今その準備が行われています。ポポフのスタッフも、最近は自信をもって自分たちの活動を世界へ向けてアピールするようになりました。4月23日のアースデイ「地球のことを考えて行動する日」には、とくに女性スタッフが中心になってポポフの活動を地域の人々に説明しました。うれしいことに、アースデイ・ネットワークはこれまでのポポフの活動を高く評価してくれて、会長から感謝状が送られてきました。ポポフの活動を世界の人々がもっと知ってくれることを願っています。

2012アースデイに送られてきた感謝状

ポポフの活動については、ホームページにも掲載していますので、ぜひご覧ください。
http://jinrui.zool.kyoto-u.ac.jp/Popof/frame.html

環境教育

ポポフが経営している環境教育学級アンガ中学校の国家試験が近づいてきました。この国家試験に通ると、大学への入学資格が得られます。これまでアンガ中学校の生徒は素晴らしい成績を収めてきました。入学資格を得た卒業生のうち、マオンビ・バハヤ・ジュスティンさんは、カフジ・ビエガ国立公園の近くにあるムルング農業大学へ通っています。彼女は国立公園の職員と結婚して7人の子どもがいますが、主婦と学業を両立させつつ、将来は野生動物保護管理の仕事に就くのが夢です。今は、野鳥の生態や行動に興味があり、毎朝10キロメートルの道を歩いて大学に通いながら野鳥観察をしています。

ガニャムルメ野鳥観察の勉強をするマオンビさん

苗木センターの運営

土地が肥沃なこの地域では農業が盛んです。そのため昔から多くの移民が入り込んで土地を開墾し、今では国立公園以外の土地はすべて畑になってしまいました。人口密度は高くなる一方で、多くの人々が国立公園に侵入して不法に樹木を伐採します。薪や建材に使うためです。ポポフはそれを防ぐために苗木センターをつくり、これまでに400万本の成長の早い樹木の苗木を近隣の村々に配ってきました。
アンガ中学校の5年次と6年次の生徒たちもこの苗木センターの活動に従事し、苗木が植えられた後もその育成に責任をもって協力しています。このたびポポフは、132,000本の苗木をシブンビロ村に配りました。男たちに102,000本、女たちに20,000本、10代の青年たちに10,000本というのがその内訳です。これらの苗木はアンガ中学校の生徒たちによって配られ、これらの苗木がきちんと成長するように村人たちを手伝うことになっています。
すでに苗木が成長して立派な樹木になった村では有効に利用されており、ここ数年で不法な伐採は目立って減少しました。今後もっとこの苗木センターの活動を拡大していこうと考えています。

ガニャムルメ苗木センターで実習する中学生たち

ゴリラをはじめとする野生動物のモニタリング

シブンビロ村は、ムファンザーラ集団と名付けられたゴリラの群れが生息している地域にあります。この集団のシルバーバック(背中の白い成熟したオス)は一昨年に病死しましたが、新しいオスが加わってまとまり始めています。現在、私たちがモニターしているゴリラの集団は9群合わせて140頭で、国立公園の山地林に生息するゴリラのほぼ80%に相当します。
このうち研究目的で毎日追跡しているのはガニャムルメ集団と言い、13頭のゴリラからなっています。オスが1頭、メスが6頭、お乳を吸っている3歳以下の赤ん坊が3頭、それより年長の幼児が3頭います。この群れがいる地域は、国立公園の監視員があまり頻繁にパトロールしない地域のため、しばしば反政府勢力の兵士や民兵が出没します。この6月にガニャムルメ集団を追跡していた私たちの調査補助員がこれらの兵士たちに遭遇し、銃を突きつけられて、GPS(衛星を使って位置を特定する装置)や雨具、長靴などの装備を奪われるという事件がありました。幸い怪我をした者はいませんでしたし、ゴリラたちも被害を受けた様子はありません。しかしこの後、調査員たちは森を歩くのを怖れるようになりました。残念なことです。すぐに国立公園側に連絡して監視員のパトロールを強化してもらうように要請し、新たに調査用具を補充しました。
政府軍と戦っている兵士たちに私たちの仕事と保全活動を理解してもらうのは大変困難なことですが、何とか安全にゴリラたちの様子をモニターできるように最大限の努力をしていこうと思っています。

モンディカでゴリラの映像をとるオーストラリアの撮影隊c Michael Stuckerガニャムルメ集団を追跡する調査補助員最近

モンディカの森で背中の傷で横たえるゴリラのコドモc Michael Stuckerガニャムルメ集団に加入したメス

ガニャムルメチマヌーカ集団の子どもゴリラ