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CSR活動

「ポレポレ基金」活動レポート (2013年11月1日~2014年1月31日)ポポフの活動を拡大しました(2013年11月~2014年1月)

平和が戻り低地部でも活動開始

コンゴ民主共和国の東北部ではまだ時折戦闘が続いていますが、それより南に位置するカフジ・ビエガ国立公園では政治的な混乱も収まり、やっと平和がもどってきました。そこで、ポポフはかねてから計画していた低地部での保護活動を開始することにしました。
カフジ・ビエガ国立公園は低地部(標高600~1200m)と高地部(標高1800~3300m)に分かれ、それを幅数kmのコリドー(回廊)がつないでいます。低地部は全体の面積(6000km2)の9割を占め、大小の山が入り組み、その間を無数の川が流れています。この地域は1980年代から1990年代の初頭にかけて調査が行われ、約8000頭のゴリラが生息すると推定されていますが、その後起こった内戦のために、ゴリラの様子はほとんど分かっていません。
この地域は携帯電話やパソコンなどの使われるレアメタル(希少金属)のコルタンが埋蔵されており、内戦中は多くの人々が公園内に入って採掘をしていたと報告されています。こういった人々がわなを仕掛け、当座の食料として野生動物を捕らえます。おまけに民兵たちが銃を携えて森林内を彷徨し、野生動物を狩りたてます。多くのゴリラもがこういった不法活動の犠牲になったと考えられるのです。
ポポフは10月に低地部の入り口にあたるイテベロという村に支所を設立し、これまでに3回にわたって村人たちと話し合いの機会を持ちました。まず、ゴリラの保護の必要性について村人たちに理解を求め、野生動物を根絶やしにしないための生産活動を、みんなで力を合わせて始めようと呼びかけたのです。その手始めとして養殖池を作りました。野生動物を捕らえなくてもよいために、代替の動物タンパク源として増殖率の高いテラピアを養殖しようというのです。多くの村人がこの養殖池作成に協力し、支所の活動は順調にスタートしています。現在、村人たちを募って調査チームを作り、ゴリラの生息状況を調査する準備を進めています。

カフジ低地のぬかるみの道を行くカフジ低地のぬかるみの道を行く

ポポフのスタッフとともにポポフのスタッフとともに

ゴリラの様子

高地部では、1970年代から複数のゴリラの集団が人に馴らされ、ゴリラを観察するツアーが実施されてきました。しかし、1991年以来の暴動や内戦によって観光客の足が途絶えたため監視員の活動が低下してしまい、多くのゴリラが密猟の犠牲になりました。21世紀になるまでにゴリラの数は半減し、高地部に生息するゴリラの数は130頭になりました。その後はポポフの地道な活動によって村人たちの理解と協力が得られ、保護活動が推進されてゴリラの数は170頭まで回復しました。以前ツーリストの人気者だったシルバーバックのムシャムカ、マエシェ、ニンジャ、ムバララが1990年代に相ついで亡くなった後、その息子のチマヌーカやムガルカがシルバーバックに成長し、集団を作るようになりました。
ただ、気になるのは21世紀になってからシルバーバックの自然死が相次いでいることです。ミシェベレ、ビリンドワ、ムファンザーラ、ランガというシルバーバックが亡くなっており、そのたびに集団が分裂したり、メスが散り散りに他の集団へ移籍したりして、混乱が続いています。病理解剖をした結果、肝臓や肺に疾患があったことがわかっており、伝染病の疑いはないということでほっとしているところです。もしエボラなど致死性の伝染病が流行ればこの地域のゴリラは全滅しかねないからです。
そこでポポフは、公園当局と協力して多くのゴリラ集団をモニターし、観光客が訪問できる集団を増やすことにしました。現在、人に馴れているのはチマヌーカ集団と単独で暮しているムガルカだけです。もしチマヌーカにもしものことがあると、メスや子どもたちは散り散りになってしまい、観光客が見られるゴリラたちがいなくなってしまいます。平和になって、これから急速に観光客の数は増えることが予想されます。ポポフが実施しているシルバーバック・キングダムというゴリラツアーにも多くの人々が参加するでしょう。ゴリラを観察できる観光客の数は1集団あたり8人と決められていますから、人に馴れた集団の数を増やさなければ、観光客を受け入れることができなくなります。
そのため、長年ゴリラを人間に馴らして観光ガイドをしてきたポポフの代表者ジョン・カヘークワが中心になって、数人のトラッカーといっしょに森に泊り込みながらムプングウェというゴリラの集団を馴らす試みを始めました。夏ごろまでには観光客を連れていけるようになるとジョンは言っています。

年を取ったシルバーバックのムシャムカ年を取ったシルバーバックのムシャムカ

他のオスと闘って負傷したマエシェ他のオスと闘って負傷したマエシェ

若くして群れを作ったニンジャ若くして群れを作ったニンジャ

思慮深い父親だったムバララ思慮深い父親だったムバララ

アンガ中学校の様子

ポポフが経営するアンガ学校の生徒たちはみな元気です。南半球のコンゴは今が夏で、暖かい日差しがいっぱいに降り注ぎます。ポポフはこの学校に村人たちも利用できる図書館を作ることを生徒たちに約束しました。これから日本をはじめ世界からたくさんの本を集めて、みんなに読んでもらうことにしています。どんな本を手にできるだろうと、生徒たちは楽しく語り合っているところです。

話に聞き入るアンガ小学校の生徒たち話に聞き入るアンガ小学校の生徒たち