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CSR活動

「WCSコンゴ」活動レポート (2011年10月1日~12月31日)コンゴ共和国プロジェクト

西原智昭 2012年3月

クリック募金によるご寄付は、前回ご紹介したコンゴ共和国・モンディカの森での活動(トラッカーや現地ガイドの人件費の一部とキャンプ装備の一部)に活用させていただきました。

モンディカの森に暮らすニシローランドゴリラは、長年の努力で、人が近付いても逃げない状態(「人付け」といいます)となり、近くでじっくり観察することができます。モンディカでのゴリラのグループも、シルバーバックのオスを中心とした一夫多妻の家族構成です。ある時期になると、年頃のメスはグループから出て、他の魅力的なオスについていきます。モンディカの最近の研究報告では、ある別のオスが年頃のメスをさらおうとグループに近づいたところ、それに気付いたグループのシルバーバックは怒り狂い、追い払おうと相手のオスと噛み合わんばかりのけんかとなりました。他のメスや子どもも加勢して、このよそ者のオスは渋々去って行ったそうです。ゴリラの社会も、こうしたたいへん厳しい世界なのです。

そんなモンディカの森では、エコツーリズムを始め、2011年の暮れからお正月の時期にかけて、ツアー会社(株)道祖神のツアーで、日本からのお客さま6人とガイドさん1人が現地にいらっしゃいました。現地に滞在している私・西原と妻・恵美子は、モンディカの森歩きで、お客さまのための通訳・案内を務め、ゴリラのことだけでなく、熱帯林の他の動物やいろいろな植物、昆虫などについて説明しました(写真1)。お客さまも初めて訪れる原生の熱帯林で、その面白さ・不思議さ、環境保全の大切さやゴリラに迫っている危機など多くのことを学んでいただけたようです。ジェケ川の沼地を30分以上も徒歩で渡り歩き、苦労してモンディカまで来た甲斐があったとのことです(写真2)。

また、2011年11月から数週間ほど、写真家のケースケ・ウッティー(宇都宮 恵介)さんがコンゴ共和国を訪れ、日本人写真家として初めて、モンディカで人付けされたニシローランドゴリラのグループの写真の撮影をしました(写真3)。また、ゴリラが直面している危機についても取材し、コンゴ共和国南部にあるゴリラの孤児を預かる施設を訪問しました。密猟者は、子どものゴリラをペットとして売り出すためにその母親を殺してしまいます。この施設では、後に取り残された子どものゴリラを保護してリハビリを行いながら(写真4)、やがて野生の森に返しています。こうしたゴリラの悲劇や野生の姿、熱帯林の様子は、ケースケさんの写真を通じて、これから多くの日本人に知られていくでしょう。エコツーリズムなどによって直接ゴリラを観察するだけでなく、そうした現場の写真を見る機会を通じて、皆さまがニシローランドゴリラの現状や保全の重要性を理解されていくものと期待しています。クリック募金による支援金の一部は、通訳・ガイドとしてケースケさんに同行した私・西原の費用の一部にも使用させていただきました。

モンディカ・キャンプにスーツで来てしまったエネゴリ君(写真5)。念願のアフリカン・シャツと帽子を新調してもらいました(写真6)。次回こそ森の中で、仲間の「ニシローランドゴリラと一緒に写真を撮るぞ!」と意気込んでいます。

写真1 モンディカの森で、西原から熱帯林に関するレクチャーを受ける日本人ツーリスト©西原恵美子写真1 モンディカの森で、西原から熱帯林に関するレクチャーを受ける日本人ツーリスト©西原恵美子

写真2 ジェケ川の沼地を歩く日本人ツーリスト©西原恵美子写真2 ジェケ川の沼地を歩く日本人ツーリスト©西原恵美子

写真3 モンディカの森でゴリラの撮影中のケースケ・ウッティーさん(左はモンディカのWCSマネージャー、マイク・スタッカー氏)©西原恵美子写真3 モンディカの森でゴリラの撮影中のケースケ・ウッティーさん(左はモンディカのWCSマネージャー、マイク・スタッカー氏)©西原恵美子

写真4 コンゴ共和国南部・ゴリラ孤児院(レシオ・レナ保護区)で、コンゴ人スタッフのもとリハビリを受けるゴリラの孤児©西原恵美子写真4 コンゴ共和国南部・ゴリラ孤児院(レシオ・レナ保護区)で、コンゴ人スタッフのもとリハビリを受けるゴリラの孤児©西原恵美子

写真5 モンディカ・キャンプで働くWCSツーリズム・スタッフとエネゴリ君©西原恵美子写真5 モンディカ・キャンプで働くWCSツーリズム・スタッフとエネゴリ君©西原恵美子

写真6 手作りアフリカン・シャツとフィールド用帽子姿のエネゴリ君©西原恵美子写真6 手作りアフリカン・シャツとフィールド用帽子姿のエネゴリ君©西原恵美子