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CSR活動

「WCSコンゴ」活動レポート (2012年10月1日~12月31日)コンゴ共和国プロジェクト

西原智昭 2013年01月

クリック募金による寄付は、2012年12月から2013年1月までの期間では、引き続き、ゴリラの保全、調査、エコツーリズムを実施しているコンゴ共和国・モンディカの森での活動費(人件費、食糧費、維持費等)の一部に活用させていただきました。特に今回は、モンディカ・キャンプ脇を流れる川を渡るための簡易橋の補修工事費用(木材を切るための小型チェーンソー購入費も含む)にも使用いたしました(写真1)。

(写真1)橋の上のトラッカー、ツーリストと人付けされたゴリラ(C)WCSコンゴ共和国(写真1)橋の上のトラッカー、ツーリストと人付けされたゴリラ©WCSコンゴ共和国

(図1)2012年に世界自然遺産に登録された地域(サンガ川流域の森林地帯)(C)西原恵美子(図1)2012年に世界自然遺産に登録された地域(サンガ川流域の森林地帯)©西原恵美子

この期間のトピックとしては、2012年11月に、TBS番組「THE世界遺産」の撮影隊が現地を訪れたことです。すべて西原の現地コーディネートのもとに、実施されました。モンディカを含む3国(コンゴ共和国、中央アフリカ共和国、カメルーン)にまたがる約25,000km2の地域が、2012年7月に世界自然遺産に登録されました(図1)。その世界遺産地のコンゴ共和国側の取材に来たのです。モンディカには4日間滞在し、日本のテレビで初めて人付けされ間近に見られるニシローランドゴリラの撮影に成功しました。番組タイトルは、『サンガ川流域の森林地帯~世界で唯一の湿地バイ』で、2013年3月31日(日)18時より放映されます。西原による監修です。日本人にはあまり知られていない野生のニシローランドゴリラの生態と社会、その生息地である熱帯林の様子をご覧になれる絶好の機会です。
2012年12月末には、2011年12月に引き続き、(株)道祖神のツアーで日本人のお客さま6人と添乗員さん1人が現地にいらっしゃいました。現地に滞在している西原と妻・恵美子は、前回同様、お客さまのための通訳・案内を務めました。また、モンディカを訪れるツーリストの年間総数は、2012年に200人を上回り、これまでの中で最高の人数となりました(図2)。ツーリストの多くは、このモンディカの森の中で、ゴリラを追って、間近に観察することができます。また他の動物や鳥、昆虫、植物を観察しながら、熱帯林の生態系について学ぶこともできます。そのほか、ベリ・バイ(図1)という大きな湿性草原を訪れ、マルミミゾウやゴリラ、アカスイギュウなどの大型動物を観察することもできます。

(図2)モンディカを訪れる年間ツーリスト数の推移(C)WCSコンゴ共和国(図2)モンディカを訪れる年間ツーリスト数の推移©WCSコンゴ共和国

この期間中、これまで当地で調査をしてきたWCSコンゴの研究者がモンディカのプロジェクト・マネージャーに就任しました。それに伴い、モンディカでのゴリラの研究分野では、人付けされたゴリラの二つのグループ(キンゴとブカ)の追跡調査時に必要なデータ収集に関する取り決めを再考し立ち上げました。GPSなどを使用した調査資料がシステマティックに収集され、両グループの遊動範囲が地図上に示されるようになりました(図3)。これにより、両グループの移動には重なりあいが少なく、またグループの中の個体数の多いキンゴ・グループの方が遊動範囲が大きいことも分かりました。さらに、個体の写真を丁寧に撮影することで、個体識別票を作成しました(写真2)。これにより、まだ経験の浅い研修中のコンゴ人研究者や初めてモンディカのゴリラを見るツーリストにも、一頭一頭が見分けやすくなりました。

(図3)二つのゴリラ・グループの遊動域(青の地域がキンゴ・グループ、赤の地域がブカ・グループ)(C)WCSコンゴ共和国(図3)二つのゴリラ・グループの遊動域(青の地域がキンゴ・グループ、赤の地域がブカ・グループ)©WCSコンゴ共和国

(写真2)ゴリラの個体識別票の一例©WCSコンゴ共和国(ともにキンゴ・グループの個体:左はシルバーバックの“キンゴ”、右は5頭いるうちの1頭のオトナ・メスの“ママ”)(C)WCSコンゴ共和国(写真2)ゴリラの個体識別票の一例©WCSコンゴ共和国(ともにキンゴ・グループの個体:左はシルバーバックの“キンゴ”、右は5頭いるうちの1頭のオトナ・メスの“ママ”)©WCSコンゴ共和国

このようにクリック募金は、野生のニシローランドゴリラの保全・研究活動に大きく貢献し続けていきます。今後とも、ご支援をよろしくお願いいたします。