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CSR活動

「WCSコンゴ」活動レポート(2017年1月1日~3月31日)コンゴ共和国プロジェクト

西原智昭 2017年3月

クリック募金による寄付は、2017年1月から2017年3月までの期間では、引き続き、ゴリラの保全、調査、エコツーリズムを実施しているコンゴ共和国・モンディカの森での活動費の一部に活用させていただきました。

モンディカにおけるゴリラの動向

これまで通り、モンディカの研究者は、キンゴ・グループとブカ・グループを追跡して資料を収集することに尽力を注いでいます。この3ヶ月間の間、キンゴ・グループは19日121時間、ブカ・グループは20日153時間の観察をそれぞれ行いました。ゴリラでは通常、グループ間でのメスの移籍が見られますが、2月には、キンゴ・グループのメスが1頭、群れを離れ、近隣のグループに移籍しました。この結果、キンゴ・グループの個体数は11頭になりました(写真1)。ブカ・グループでは、3月はじめに1頭の新しいメスの移入が見られましたが、このメスは翌日に群れを離れ、結果的にブカ・グループの頭数は7頭のまま変化はありませんでした。

写真1:キンゴ©WCS Congo

ゴリラ・グループ観察時のモニター方法

観察記録を手書きでノートに書き留めるという従来の方法から、iPadを使ったデータ入力の方式に現在転換中です。これはデータ収集、データ分析の効率化を図るだけでなく、写真をも同時に取り込めるという利点があります。3月には前年の7月から9月に引き続き、3月には、モンディカの研究者はこのiPad使用法についての最終的なトレーニングを受け、4月から本格的にiPadによるデータ収集が始まる予定です。

また、ゴリラの健康状態に関するデータも同様にiPadでの記録が可能になりました。1月から2月にかけて、キンゴ・グループ、ブカ・グループの個体に咳が頻繁に見られるようになりました。この地域の一年は四つの季節に分かれ、通常毎年12月から2月にかけては大乾季、3月から5月にかけては小雨季、6月から8月にかけては小乾季、そして9月から11月にかけては大雨季となります。こうしたゴリラの咳は毎年大乾季にはよく見られる兆候です。

モンディカ・キャンプでの電柵とソーラーシステム

昨今、モンディカ・キャンプにマルミミゾウが現れるようになり、特に、研究者やガイドの日常の食料を蓄えておく倉庫に接近するようになったことは前回の報告書にも記載しました。しかし、設営した電柵の効果はあり、それ以来、食料倉庫にゾウが近づくことはなくなりました。

モンディカ・キャンプのマネージャー

2月から3月にかけては、モンディカ・キャンプのマネージャーが、Peter Tomlin博士からIvonne Kienast女史に移行する時期でもありました。また、Ivonne女史の到着に伴い、長い期間モンディカの調査に従事してきたコンゴ人研究者やガイド役である先住民(写真2)の人事評価作業も平行して行われています。

写真2:モンディカ・プロジェクトにおけるガイドである先住民©WCS Congo

ツーリズムの進展

昨年来、訪問客を制限していましたが、モンディカ・キャンプのインフラ整備に伴い、この3ヶ月の間、試験的に訪問者を受け入れるようになりました。海外からのツーリストだけではなく、近隣の伐採会社のスタッフや、近い将来モンディカで撮影を行なう予定であるTVプロダクションのプロデューサーの訪問もありました。

写真3:ブカ©WCS Congo

このようにクリック募金は、モンディカだけでなく、地球上最大のゴリラの頭数を誇るコンゴ共和国北部全体の野生のニシローランドゴリラとその生息地の保全・研究・教育活動、ツーリズムの進展に大きく貢献し続けていきます長い間ご支援をいただき、本当にありがとうございました。