機能材研究

材料合成技術

有機合成技術

自動車部品に多く用いられる、耐候性、耐熱性の高いEPDMゴムには、その第三成分としてENB(5-エチリデン-2-ノルボルネン)が使用されています。当社独自の製造技術を採用したプロセスは、日米合計で年産6.2万トンの生産能力を有し、その世界シェアはNo.1です。当社はそのENB製造技術を通じて、オレフィンの反応制御技術・ノウハウを培ってきました。その技術をベースとして、近年様々な新規モノマーの開発を手掛けています。
例としては、低粘度新規脂環式エポキシ化合物であるTHI-DE、ポリイミドに用いると、透明、高耐熱性のフィルムが得られる新規酸二無水物などが挙げられます。当社では脂環式の構造が持つ特徴である、透明性、高反応性や高耐熱性といった様々な特徴を活かし、新規商品の開発を進めています。

高耐熱樹脂配合技術

当社では、独自の有機合成技術で得られた脂環式エポキシドと樹脂配合技術を融合させた「高耐熱新規熱硬化性樹脂」を開発しました。開発した熱硬化性樹脂は、従来の硬化系(フェノール/カチオン硬化)と比較して、高耐熱性を達成します(250℃を超える高いガラス転移温度)。また低粘度であるため、フィラーを高充填することが可能となり、広い温度域で低線膨張率を達成可能です。この高耐熱性、低粘度、低熱膨張率を活かし、半導体封止材用途などに幅広く適用できることを期待しています。

高摺動性樹脂設計技術

近年、軽量化等を目的とした金属部品の樹脂化が進んでいます。当社では独自の樹脂設計技術により、PEEK樹脂以上の特性を有する新規樹脂を開発しました。この新規樹脂は耐熱性、摺動性、衝撃特性、低線膨張係数に優れ、ギア、玉軸受、滑り軸受などの金属部品の樹脂化に適用できると考えています。既存樹脂を上回る特性を有し、既存樹脂で作られた樹脂部品の性能を向上できます。また、結晶性熱可塑性樹脂であり、押出成形品や射出成形品を製造可能です。

エラストマー技術

エラストマーには一般的に「加硫ゴム」と「熱可塑性エラストマー」があります。力を加え続けて変形させた場合に、その力を取り除けば元の形に戻りやすい性質(高復元性)を加硫ゴムは持ちますが、成形加工に時間がかかります。反対に熱可塑性エラストマーは、成形加工性は高いのですが、加硫ゴムとは異なり変形がそのまま残りやすい傾向にあります。当社では、新しい高分子設計をエラストマーに持ち込むことで、高成形加工性と高復元性を両立した新しい熱可塑性エラストマー(ENEOSラバー“ジェラティック®”)を開発しました。この新規熱可塑性エラストマーは加硫ゴム並みの復元性を持ち、幅広い硬度バリエーションを持ちながら、射出成形/押出成形加工が可能という優れた特性を有します。

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