研究者インタビュー ENEOSの花、咲かそう!

STORY 02 燃料電池

STORY 02 燃料電池 開発STORY 新エネルギーの第一歩は、一般家庭から
中央技術研究所 佐藤康司

「常に前進」という花言葉を持つガーベラ。新エネルギーという大きな変化の第一歩を踏み出している佐藤さんには、このガーベラを持っていただいて、開発された燃料電池の前でパチリ。

Introduction

新時代のエネルギーとして注目を集めている燃料電池。実際に多くの家庭に普及するまでにはもう少し時間が必要ですが、当社はLPG仕様家庭用燃料電池と灯油仕様家庭用燃料電池の商品化に成功しております。そんな燃料電池システムを開発した佐藤さんからお話を聞いてみました。

新時代のエネルギーを、既に家庭へ供給

燃料電池とはどんなものなのでしょうか?

水素と酸素から電気を作る。簡単にいえばこれが燃料電池の基本です。これまでは効率性や安全性などの面で課題の多かった水素という燃料ですが、当社ではこの分野で家庭用燃料電池システムの開発に成功しました。LPG(液化石油ガス)や灯油を使い、脱硫、改質、CO(一酸化炭素)除去というプロセスを経ることで水素を作り、燃料電池で発電するのです。従来のエネルギー使用方法よりもCO2(二酸化炭素)の排出量を3割から4割減らすことができます。またエネルギーを使うその場で発電するのでエネルギー効率が良いのも特徴です。

他にはどんなメリットがあるのですか?

燃料電池システムは電気だけでなく熱も作ることができるので、光熱費の節約にもなります。こうしたひとつのエネルギーから複数のエネルギーを取り出すことを「コージェネレーション」と呼び、その効率の良さから注目を集めています。

新しいエネルギーは、どんどん社会に取り入れられているんですね。

これからの時代のエネルギーをどうするのかは、当社だけでなく人類共通の課題といえます。そうした中で、新エネルギーに関して長期的に考えている加藤さんのようなグループもあれば、1年後、2年後を目標に燃料電池システムを実用化レベルで研究する私のようなグループもあるわけです。現在のところ、新エネルギーの中でも石油を有効に利用するための研究がメインですが、研究者としては石油から全く離れたテーマも考えていきたいですね。

人と同じ発想では、研究者は勤まらない

そもそも、研究者をめざそうと思ったのはなぜですか?

気付いたときには、研究者をめざしていた、という感じですね。たとえば小学校時代の図工の課題で「UFOを作れ」と言われて、同級生がデザインを重視する中、自分だけは「どうすれば飛ぶのか」を追及したりするような子どもでした。また、中学校時代には自宅のガレージに実験室を作って、薬品を使った実験をおこなっていました。「理化学辞典」に出会い、この辞典に名前を遺せるような人になりたいと思ったのも、この頃です。

研究者に大切なこととは何でしょうか?

まず、人が思いつかないような発想ができること。そしてそれを検討するための実験を組み立てること。たとえみんなに反対されても、それを実現すること、だと思います。これは自分のイメージなんですけれど、会社の中で何をしているのかわからないような人がいるじゃないですか。とっつきも悪くて、愛想もないような…。でもそんな人が、実は素晴らしい研究をしているということが多いような気がします。この会社ものびのび研究ができると思って選んだのですが、実際入社当時には、そんな「ちょっとヘンだけどすごい人」が多かったように思うんですね。少し変わっているぐらいでちょうどいいのが、研究者なのではないでしょうか。

今後はどんな研究をしていきたいですか?

将来のエネルギーをどうするか。当社が石油会社ということもあり、化石燃料を主体に研究を進めていますが、もっと幅広い分野での新エネルギーの探求が必要だし、自分自身でもやってみたいと思っています。よく冗談で「死ぬときはフラスコを持ったまま死にたい」と言うのですが、常に何かを探求していきたい。やはり研究者のロマンとは、誰も思いつかなかったような発明をすることだと思うので。

家庭用燃料電池システム

石油から水素を製造する技術やノウハウを活かし、当社では固体高分子型燃料電池を組み込んだ家庭用燃料電池システムを製作。既に製品化され、家庭に熱と電気を供給しています。

燃料電池作動原理
燃料電池作動原理
燃料電池システム
燃料電池システム

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