ニュースリリース
2017年度
2017年11月 8日
ナノインプリント技術による高耐熱波長板を新発売!
~無機材料を用いたナノインプリント技術により高い耐熱性を実現~
各位
当社(社長:杉森 務)は、この度、高耐熱波長板「NanoableTM Waveplate」(ナノアブル・ウェイブプレート)の販売を開始しましたので、お知らせいたします。
当社はフィルム形態およびガラス形態のナノインプリント生産技術・設備を保有しており、光学フィルムの製造で培ったノウハウを活用し、多様な機能を有した製品の設計・開発に取り組んでまいりました。
ナノインプリントは、ナノメートル※1サイズの構造体(元型)を樹脂に押しつけることで、基材の表面に微細な凹凸構造を形成する技術であり、表面構造を制御することにより、多様な機能(光取り出し、反射防止、曇り防止など)を有した製品を製造することが可能です。
今般、販売を開始した「NanoableTM Waveplate」は、ガラス基材の表面に無機材料をインプリントする技術を用いた、無機材料のみで構成された波長板※2です。無機材料のみで構成されているため、従来のフィルム製品に比べて高い耐熱性(約200℃)、耐光性を有しており、プロジェクター用波長板等の用途への活用が見込まれます。また、微細な凹凸構造の設計変更により、光学性能の調整が可能です。なお、当社の独自技術として特許出願中です。
今後も、当社グループの行動基準の一つである「価値ある商品・サービスの提供」のもと、ナノインプリント技術商品「NanoableTM」(ナノアブル)の展開を通じて、お客様の多様なニーズに対応してまいります。
※1 10億分の1メートル
※2 直交する光の偏光成分に所定の位相差(光路差)を生じさせる光学素子。光学機器などに用いられる。
<NanoableTM Waveplate>
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<NanoableTM Waveplateと素ガラス> バックライト上、直交した2枚の偏光板間 左:素ガラス 右:NanoableTMWaveplate
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・バックライト上、直交した2枚の偏光板間に設置したNanoableTM Waveplate ・NanoableTM Waveplateが偏光に変化を与える(位相差を生じさせる)ことで光が透過する
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・素ガラスは偏光に変化を与えない(位相差を生じさせない)ため、光が透過しない |
<NanoableTM Waveplateの構成>
以上